ネギ

ネギの基礎

分類 栽培難易度 発芽地温 生育適温
ユリ科 15℃~25℃ 14~20℃
生育条件 土壌酸度 定植条間 定植株間
半日蔭も可 pH6.0~6.5 15cm 15cm

栽培カレンダー

ネギの豆知識

ネギの種類は大きく分けて、白い葉鞘だけを食べる根深ネギは関東地方で好まれ、緑の葉と白い葉鞘を食べる葉ネギは関西地方で好まれています。
葉ネギはよく分げつして増えますが、根深ネギはそれほど分げつしません。
根深ネギには、千住、下仁田、越谷太、加賀、石倉一本などがあります。
葉ネギには、九条、九条太、九条細、岩槻などがあります。

ちなみに、私の住んでいる愛知県では越津ネギが在来種として栽培されています。
この越津ネギは、根深ネギのように白い茎の部分と葉の部分を食べますが、葉ネギのように分げつしますので九条ネギ群に分類されるようです。
両ネギの良いとこ取りをしているとても重宝するネギなので、私は越津ネギの自家採種をしながら栽培しております。

苗床の準備・元肥

根深ネギは、土寄せしながら育てるため、深さ20cm、幅10cmの溝を掘り、元肥を入れて暑さ5cmほどの土を被せます。
葉ネギは、元肥をまいた上で、深さ20cm程度を丁寧に耕して畝を立てます。
有機栽培:植え付けの直前に、完熟牛ふん堆肥2kg/m2、米ぬか200g/m2を元肥とします。
慣行栽培:種まきの2週間前までに苦土石灰を200g/m2、1週間前までに堆肥を1kg/m2、化成肥料100g/m2を浅くすき込んで苗床をつくっておきます。

播種

種まき前に、条間15cm、深さ1cm間隔で、板を押しつけて溝を切ってすじまきをします。
種子が隠れるように土を被せてしっかりと鎮圧します。
さらに、もみ殻を1~2cmの厚さで覆って、再度足で踏み鎮圧します。
1週間程度で発芽しますが、発芽後から植えごろになるまで、タマネギと違って水をやらないでください。

間引き

本葉2~3枚になったら、1cm間隔に間引いて株間を広げ、条間を除草します。
仮に1m×1m(1m2)の畝であれば、1000本の苗ができることになります。

定植

根深ネギは土寄せをして葉鞘部を伸ばして軟白させます。
春まき苗は6月ごろ、秋まき苗は翌春3~4月ごろに、苗丈が20~30cmになったら植え付けます。
溝の北壁に、10~15cm間隔に苗を垂直に立てかけて値をそこに広げ、浅く土をかけて軽く踏み、完熟堆肥か切わらを1~2cmの厚さに敷きます。

土寄せ・追肥

生育につれて何回にも分けて追肥、土寄せをします。
土寄せが早すぎたり、一度に土を厚くかけすぎたりすると、生育が抑えられますので、生育の後半に少しずつ行います。
1週間後には新値が伸びて活着し葉が起きてきたら、1回目の土寄せをします。
葉が分かれている部分(生長分岐部)を埋めないように株元に土を寄せて草やわら、もみ殻などでマルチをしておきます。
約1か月後、2回目の土寄せを行い、以降は2~3週おきに1~2回、根の上に5~6cmずつ土寄せをかけていき、株元に土を盛り上げます。
栽培にあたり、この土寄せがどうやるか悩むと思います。
生育具合での土のかけ方はどのように判断するのか、肥料をやるのかどうか、マルチは何が適しているかなどです。

土寄せはネギの生長分岐部を埋めないのであれば、どのタイミングでも構いません。
時間があるのであれば少しずつ、無いのであれば生育の後半多めがおすすめ。
また、肥料も葉の色や生育具合で経験を積んでいけば要不要も判断できるようになります。
マルチは、土が粘性土ならば、草、わら、もみ殻などでやった方がよいでしょう。
砂質土であれば、草程度でよいと思います。

ネギは夏の時期には休眠して生長しないため、土寄せはしないで秋以降はできれば堆肥をしないで土寄せだけを行います。
最終の土寄せは、10月下旬ごろまでとします。

コンパニオンプランツ

ナス、トマト、キュウリ、カボチャ、スイカ、イチゴ、ニンジン、ホウレンソウ

相性の悪い品種

エダマメ、インゲン、ダイコン、レタス

種取り

ネギの場合、株分けによる繁殖、種子による繁殖のどちらも可能です。
あなたの土地に適応させるためには、種子による繁殖をおこなった方がよいでしょう。
ネギ坊主ができて、しばらくすると黒い種が見えてきます。
花の下からはさみでカットして、ネットなどに入れ吊るして枯れるまで乾燥させましょう。
乾燥したらふるいにかけて不要なものを取り除き、紙袋に入れて冷蔵庫で保管しましょう。
ネギの種は1~2年の寿命ですが、冷蔵庫に入れることで寿命が伸びます。